賃貸物件を契約更新する際の手続きは？

◆賃貸物件の更新について

賃貸物件は普通賃貸借契約であれば、その契約期間は2年間であることが多いです。

普通賃貸借契約の特徴の大きなひとつとして、契約期間が満了となっても契約を更新することで、賃貸借契約をまた2年間継続できるという点があります。

本日は賃貸借契約の更新についてクローズアップしていきたいと思います。

◆更新の種類

契約の更新と一言で言っても、実は更新にも種類があるのです。

更新の種類について簡単に説明していきましょう。

①合意更新

合意更新とは名称のとおり、貸主と借主の双方が契約の内容を合意して更新することを言います。一般的な更新手続きと考えても良いでしょう。

②自動更新

自動更新とは一定期間の間に解約の申し入れがない場合は従前と同じ内容で更新するという決まりのある更新で、借主は上述の解約予告期間より前、貸主は6ヶ月前（正当事由が必要）までに解約の申し入れがなければ更新されます。

③法定更新

法定更新とは、当事者間の合意ではなく、借地借家法第26条の規定に基づき更新がされた場合のことを言います。貸主と借主が更新の合意ができなくても、従前と同じ契約内容で更新がなされるのは自動更新とは同じですが、法律によって更新というのが異なる点で、例えば、貸主と借主間の更新の交渉がまとまらず、契約期間満了を迎えてしまった場合も従前と同じ契約内容での更新となります。

通常の賃貸借契約では、上記の合意更新か自動更新である場合がほとんどです。

◆更新の際にかかる費用は？

賃貸借契約を更新する際はどのような費用がかかってくるのでしょうか？

①更新料

更新する際の手数料として大家さんに支払う費用です。

家賃とは別に支払う必要があり、相場としては賃料の1ヶ月分～2カ月分ぐらいが多いです。なお、住宅用の契約の場合、消費税はかかりません。

ほとんどの物件では更新料を支払う必要がありますが、数は少ないものの更新料がない物件もあります。

②更新事務手数料

更新事務手数料は更新料とは別に賃貸管理会社の契約更新手続きに関する事務手続きのために支払う費用です。

相場としては10,000円～賃料の0.5カ月分ぐらいが多いですが、すべての物件で指定されているわけではありません。

なお、更新料と異なり、消費税が課税されます。

③火災保険料

火災保険は契約期間に合わせて2年間の契約であることが多いです。そのため、更新のタイミングで火災保険の更新も行うことが多いです。

火災保険料は物件によって異なりますので一概には言えませせんが20,000円前後であることが多いようです。

④保証会社の更新料

保証会社の更新料も1年毎や2年毎に更新料を支払う契約となっていることがあります。

そのような場合は更新に近いタイミングで支払う必要性があります。なお、1年おきの場合は10,000円前後、2年おきの場合は20,000円前後が相場であることが多いです。

⑤24時間サポートなどの付帯費用

物件によっては24時間サポートといった付帯費用を支払う場合があります。

そのような付帯費用も2年間などで設定されている場合は、更新のタイミングで支払う必要があります。

具体的には上記の費用がかかってくることが想定されます。

一般的な物件でおおよそ賃料の1.5ヶ月～2ヶ月程度の費用がかかると思っておいた方が良いでしょう。

◆更新の手続きは

自動更新ではなく法定更新である場合は、更新契約書や覚書と言った書類に記入や捺印をすること多いです。

また、火災保険の手続きを書面やwebで行う必要があることも多いです。

更新の手続きの際は管理会社に行って行うわけではなく、郵送で行われることが多いです。

更新が近づいて来たら見落とさないように郵便ポストを気にするようにしておいた方が良いでしょう。

◆まとめ

本日は賃貸借契約の更新についてお話ししました。

ご契約前の重要事項説明時にも詳しくご説明するようにしておりますが、上述のとおり、更新をする際は様々な費用がかかること多いです。

これらは家賃とは別に支払う必要があるので、更新の時期が近づいて来たら、あらかじめ費用を準備するなどの必要があります。

そのため、契約期間というのは必ず把握しておいた方が良いでしょう。

なお、アブレイズコーポレーション東京駅本店では、賃貸借契約の更新や解約についても記事にしておりますので、以下のリンクよりご参照ください。