2021/09/25
重要事項説明って必要なの?
◆重要事項説明とは?
賃貸物件に入居する際、契約の前に重要事項説明を受ける必要があります。
不動産業者は、借主にとって不利な契約を防ぐため、契約前に賃貸物件の詳細や契約の内容について「重要事項説明書」という書類をもとに借主に説明することが宅地建物取引業法という法律で定められており、その際には専門知識を持った宅地建物取引士という資格を持った者が、免許証を提示して口頭で説明することが義務付けられています。
◆重要事項説明書の内容は?
重要事項説明書とはその名前のとおり、物件や契約に関する重要な事項を説明する書類となります。
・・・はい、そのままですね。
契約書は法律のような条文で書かれており、なかなか理解がしづらいものとなっているため、このような書類が準備されているのです。
では、その内容を見ていきましょう。
とはいえ、かなり事項が多いので特に借主にとって大切となる部分を抜粋してご説明いたします。
・宅地建物取引業者名など(簡単に言うと不動産屋さん) ・宅地建物取引士の氏名など ・貸主に関する事項 貸主さんって誰なの?気になりますよね。 ・登記記録に記載された事項 所有者の情報やその他権利の有無など。貸主と所有者が異なる場合もあります。 ・建物に関する事項 その建物がどのようなエリアに立地しているか?耐震診断はどうか?アスベストの調査状況は? ライフラインはどうなっているか?室内や共用部分の設備は?水害ハザードマップの状況は?など。 エリアや建物、設備に関する情報についてですので、大切ですね。 ・条件に関する事項 毎月の賃料等の総額は?初期費用の金額は?どのようなときに契約解除されちゃうの? 契約の種類は?契約を更新する際の更新料や手続き方法は?その部屋の用途や利用の制限(禁止事項)は? 解約する際の手続き方法は?敷金の清算方法は?損害賠償や違約金はどうなるのか?管理の委託先は? ・特約事項 物件によって内容が異なりますが、この特約事項の部分はとても大切です。 物件特有の内容や1年未満など短期で解約する場合の違約金に関する内容などの記載があります。 |
実際には他にも説明する内容はありますが、大まかに説明すると上記のとおりとなります。
◆確認するポイント
上記のように重要事項説明書には様々な大切な事項が記載されています。
ここでは、借主としてどのようなことを確認すると良いのかポイントをご説明します。
・物件の設備について
その物件にどのような設備があるのかしっかりチェックをしましょう。
設備として明記されているものについては経年劣化などで故障した場合に貸主に修理を請求できます。
※もちろん、借主の故意・過失・メンテナンス不足での故障は借主負担となりますので注意が必要です。
・毎月の賃料や初期費用について
初期費用や毎月の賃料等の内訳などについて記載があります。
契約金の明細と齟齬が無いか、毎月の賃料等は総額でいくらになるのか確認が必要です。
・解約について
解約する際には「1ヶ月前までに書面にて通知」や「2か月前までに書面にて通知」など予告期間があります。
解約する際に大切な事項となりますのでよく確認して覚えておいてください。
・敷金の清算について
敷金を預けている場合、解約した際にどのような清算をするのかという内容について記載があります。
敷金は預け金となりますので、クリーニング代など何が差し引かれて清算されるのか、よく確認しておくとよいでしょう。
・用途や利用の制限(禁止事項)について
その物件の用途(住居専用か、事務所としても使えるか)やペットの飼育や楽器の演奏などの禁止事項についての記載があります。ルールやマナーに関する記載もありますし、禁止事項を守らないと契約解除・・・なんてこともありますので確認する必要があります。
・損害賠償や違約金について
どのような場合に損害賠償の請求がされるか?その物件の違約金についてなどの記載があります。
賃料を滞納した場合の遅延損害金などのほか、解約時に引き渡しが遅れた際の違約金などについても記載があるので確認が必要です。
・管理の委託先について
更新や解約など契約に関する内容や設備に不具合があった際に連絡すべき管理会社についての記載があります。
何かあった場合の連絡先が重要事項説明書に記載されているということを覚えておいてください。
・特約事項
上記のとおり、物件特有の事項や短期解約違約金の有無などについて記載があります。
ルールやマナー、お金に関することなどが記載されていることもあるので、詳細の確認が必要です。
◆まとめ
「重要事項説明書って細かい字で色々と書いてあるし、説明は長いし、面倒だな・・・」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、重要事項説明は法律で義務付けられていますので、不動産業者は必ず行います。
もし、逆に宅地建物取引士がちゃんと重要事項説明をしてくれない・・・となるとその不動産業者は法律違反となりますので、契約を見直す方がよいでしょう。
また、皆様が新生活を迎える上でとても大切なことがたくさん記載されていますので、もしわからないことなどがあればお気軽に質問などをしていただき、納得してご契約いただければと思います。
アブレイズ・コーポレーション東京駅本店でも3名の宅地建物取引士がスタンバイしております。
具体例を取り上げながら、お客様が「わかりやすい」ご説明を心がけておりますので、何なりとご相談下さい。
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この記事を書いたライター
アブレイズ編集部
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